TOP>商品開発の秘訣とは?
私はこれまで過去16年間で70個以上のオリジナル商品を作ってきましたが、その経験を通してハッキリ見えた事があります。
それは「類似商品(パクリ商品)を一生懸命作っても結局売れない」ということです。
「あの商品が売れているぞ、だったら弊社ではもっといいものが安くできるのでそれを作ろう!」この思考で作った商品は全く売れないということです。
以前の私はまさにその悪循環にハマっており、「消費者が絶対に買わないような商品を、まさか自分が一生懸命つくっていた」という笑うに笑えない状況になっていたのです。
恐ろしいことにこれらの商品の事前マーケティングやモニターの反応は非常に良いのです。
そりゃそうでしょう「売れているものが高機能になってさらに安いのだから」。
しかしそれは机上の空論で、実際の販売では売れなかったのです。
開発する側の言い分と消費者側の言い分が完全にズレていたのです。
何度も何度もこのような失敗を繰り返しながら、あることが分かったのです。
「世の中のお客様は何となく類似商品のニオイをかぎ分け、多少高くても最初に販売されたものを本物と認識してそれを買う」とういことに気が付きました。
だから「本物」=「類似が無い新しいコンセプトの商品」を作らなければ商品は売れないのと分かったのです。
その後試行錯誤を重ねながら、まだ世の中にないようなコンセプトの商品をつくること、さらに自分なら強烈に欲しい商品、自分が面白いと思う商品をできる限り分かりやすく作るようにやり方を変えた瞬間、商品がみるみる売れるようになったのです。
あらゆる商品は、既にネットや店頭ですぐに手に入る世の中になっています。
しかしそれは、言い換えれば頭一つ抜きん出て、面白い商品や便利な商品を作って販売すれば、その商品目掛けて細かい情報を見つけ出してくるような強烈に欲しいお客様が、やってくる世の中であるということです。
ありふれたコンセプトの商品をいくら丁寧に安く商品化しても、今の世の中ではおそらく全く売れないでしょう。
今まで見たことがない、でも自分なら絶対に欲しくなるような尖がったコンセプトの商品が売れるのです。
従来の商品開発の方法と説明していますが、多くの会社は今もこのような方法で商品開発を行っています。
従来の手法で商品をいくら作ったとしても、結果的に他社との付加価値競争や安売り競争、最終的に価格競争になり、儲けなくなって売れなくなってしまうのだけなのです。
つまりあれほど恐れていた在庫の山を作るだけになっているのです。
結局売れている本物商品の周りに何種類もパクリ商品が出てきて、一瞬は売れるのですが結局長続きせず終わってしまうことが目に見えています。
今までにないもので自分が欲しいと考える商品は、自分以外の人にはなかなか理解されないものです。
しかし本当に欲しいものは自分以外でも必ずほしい人がいます。
自分が開発者であると同時に消費者である商品は細部までこだわってつくるはずです。
そのこだわりも痒い所に手が届くような使いやすさにつながるものです。
だから共感する人が喜んで買ってくれて、それがヒットにつながるのです。
これから商品をヒットさせるには本物をつくることです。
つまり今までに無い新しいコンセプトの商品を考えることが最も重要なのです。
その本物商品は世の中に類似商品がないのでオンリーワンの商品となり、欲しい人がその商品を目掛けて、かなりの高確率で欲しがるものになります。
さらにパクリ商品がその後何種類も販売されても、一時は売上は落ちることがありますが、最終的には本物商品が生き残るのです。なぜかというと世の中のお客様は何となく類似商品のニオイをかぎ分け、多少高くても最初に販売されたものを本物と認識してその本物を求めて買うからなのです。
類似商品が出てきたら、むしろ市場に「本物商品=新コンセプト」が認知されたと思っていいのです。
新しいコンセプトを考える場合にはこの3つの手法を使うことで導き出されます。
3つの手法は、コンセプトをそれぞれ別々の視点からとらえているので、全く違った新しいコンセプトを効率よく考えることができるように作られています。
今の世の中の流れを考えながら、ヒットしている商品のコンセプトの本質を理解して、この手法に当てはめることで新しいコンセプトを生み出すきっかけになります。
ヒット商品からコンセプトを抽出し、それを他の商品やジャンルに当てはめて商品コンセプトを作り出す方法です。
特にヒット商品からコンセプトを抽出する際、
その商品がどうしてヒットしたのか?その商品のお客様へのメリットは他の商品と比べて何が違うのか?を十分理解した上で、違う商品やジャンルにそのコンセプトを当てはめることが重要です。
よくパクリ商品をつくることと誤解してしまう人がいますが、同じ商品にはこの方法を当てはめません。
ただ同じ目的でも、その商品ジャンルが違えば商品として優れたコンセプトといえます。
例えば、外反母趾用のテープが売れたならば、底マメ用のテープを開発するようなことです。
従来商品の中の多機能をあえて1つの使用用途に絞り、その機能に絞って構造を充実させた商品コンセプトを作り出す方法です。
世の中には多機能の商品が本当にあふれていますが、使用用途を1つに絞ると、いろいろな新しい商品が見えてきます。
その市場規模は一見すると非常に小さく見えますが、実はその背後には多数のお客様がいる場合が非常に多いのです。
簡単な例でいうと、卵掛けご飯専用の醤油であったり、布団専用掃除機であったり、バナナ運びケースであったりします。
いままで全く市場がないような商品を、その新しい市場向けの商品を作り出す手法です。手法は2種類あります。
いろいろ手法を取り上げて説明してきましたが、結局のところ商品開発において大切なことは「商品を作り上げる開発者の熱意」です。
あなたが作る商品は、まだ世の中には無いコンセプトの商品なので、
周りの人間はそのコンセプトが理解できないから不安なのです。
だから既存商品の価値観に沿うように、あなたの商品を変更させて理解したいのです。
でも他人の意見を商品に取り入れれば取り入れるほど、その商品は既に市場にあるような商品、つまらない売れない商品になってしまうのです。
あなたが欲しいと思う商品を、妥協なく作り上げなければいけません。
誰が何を言おうとも、ぶれない信念を持ち続けて、最後まで商品を作り上げることは非常に大変です。
他人の意見や市場調査の情報などは参考にはするが、それによって信念がグラついてはいけません。
それはあなた自身がその商品のお客様第一号だからなのです。